07 ボクが死んだあとの20年間

おふくろから言われた最後の言葉は、
本当に、ボクの胸に響きました。
ボクはそれまで、そんなことは考えもしませんでした。
「おまえが死んでからも、Akiちゃんは20年生きる」
ボクはAkiのことが大好きなんです。
のろけてる〜 って、おっしゃるならお好きにして下さい。
のろけでもなんでも、ボクはAkiのことが好きで、大切に思ってます。
もしかして将来離婚することがあるかもしれません。
でも、少なくとも今は、彼女のことが何よりも大切なんです。

ボクとAki。
7歳くらい年齢がちがいます。
ボクの方が上なんです。
最初にも書きましたが、男よりも女の人の方が寿命が長いのですから、
ボクが死んだ後も、Akiは20年くらい生きるかもしれません。
大好きな彼女は、いったいどんな暮らしをするのでしょうか?
「Akiちゃんをひとりにするな」
と、ボクのおふくろは言いました。
子どもをつくれと、そういう意味です
Akiは、子どもをほしがっています。
それは以前から知っていました。
でもボクの気持ちを尊重して、ゆるしてくれているのです。

ボクがいなくなってからの20年間を、ボクはどう考えたらいいのでしょうか?
子どもをつくって、例えその子どもが遠いところに暮らしていたとしても、
それでも、彼女の支えにはなるように思えるのです。
子どものことを考えて、子どもをつくるのではなく、
Akiのことを考えて子どもをつくる。
なんだか、それでは生まれてくる子どもに申し訳がないとも感じるのですが、
どうなんでしょう?
みんな、他の人はどう思ってるんでしょうか?
自分が先に死ぬ。そのあとの妻や夫の人生を、どのように考えているのでしょう?
おふくろに泣かれて、ボクはいろんなことを考えてしまったのです。

                .................................(2000.9.25)